ELK Pro-Sonic EB-103

 

納屋で発見してきたヴィンテージアンプの修理、再生作業です。

 

1969年あたりの個体で、FenderのDeluxe Reverbの雰囲気があります。

 

10インチスピーカー×2

真空管 7189×2   12AX7×4  6CA4×1  6AQ8×1

本体サイズ 53×61×25cm

出力 30W

 

初見から、電源は入るが音は出ない状態。

パワー管の片方が赤熱。

スピーカー破れ。

 

分解して各部電圧測定、通電確認したところ各種コンデンサの劣化が著しい。

抵抗にも焼けた跡が発見できた。

 

真空管の劣化も含めて信頼できるパーツが少ない。

ほとんどのパーツを新調して組み直しが決定しました。

 

 

 

電源トランスは無事だったので電源部は再利用。

出力トランス(リバーブ用も)は交換。

整流後の直流電圧が400Vを超えるので耐電圧の高いパワー管を選定したい。

 

7189(EL84よりも耐電圧が高い)が見つからなかったので6V6Sに交換。ソケットも再加工。

 

抵抗はタクマン、コンデンサはオレンジドロップをメインで使用。

 

回路はPrinceton Reverbを参考にマスターボリュームを増設、トーンカットを組み込んだりしました。

 

各部真空管もJJとEHの新品に交換。

スピーカはJENSENのP12Qの一発仕様に変更。

バッフルボードも作成して同様のグリルを貼り付け。

 

組み込み後に各部の電圧、電流を確認して調整しながら音を決めていきます。

 

完成してみるとノイズも少なく、クリーントーン、オーバードライブ両方とも良く鳴っています。

何よりパワーチューブバイアスのトレモロが非常に気持ちよいのでいつまでも弾いていられます。

 

試奏も大歓迎です。ぜひお問い合わせください。